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「ゴル……ゴダ?」
「……いいから行くぞ?」
目の前の大きな扉が自然と開いた。
薄暗い廊下が続いている。
廊下を抜けた俺達を待っていたのは……
「……教会か……?」
目の前の壁、一面のステンドグラス。
横には大きなパイプオルガン。
無数の蝋燭が灯る一室。
そして、中央に待ち構えるピエロか?
今までとは違う……仮面を付け、燕尾服を着込んだ〈何者〉かが居た。
『お待ちしてました~。さすがですね~。』
今まで聞いた声の主がそこには居た。
「……お前が親玉か?死にたくなかったら、とっとと元の世界に帰せ……」
『威勢はいいですが、だいぶお疲れみたいですね~。大丈夫ですか~。』
ふざけた野郎だ。
全快なら一瞬で消してやるのに。
俺は膝を付き、意識を保つので精一杯だった。
『改めまして~。私がピエロ達の主人です~。〈ジョーカー〉とでも、お呼び下さい~。今すぐ貴方達を殺してもいいんですが、面白くないですね~。』
声といい、性格といい、俺の大嫌いなタイプだな。
『そうですね~。ゲームでもしますか~?今から貴方達を別の部屋に転送します~。一時間以内に再び此処に戻って来て下さい~。それが出来たら二人の内、一人は見逃してあげますよ~。』
俺達に問い掛けながらも、俺達の言葉を待ってなどいなかった。
〈ジョーカー〉が指を鳴らすと、俺達の回りの空間が歪んでいく。
今の俺には、抗う力など残ってはいなかった……
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