2008年9月某日 不明 春桜

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階段を下りた俺達は美術館と思われる場所に居た。 要所に桜を取り入れた作品が並び、有名な絵画や彫刻も存在する。 「これって、よく学校の怪談なんかで目が動くとか言われてる絵だよな?何だっけ?モナカだっけ?」 「……モナ・リザだバカ……レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な作品だろうが…フランスの国有財産で本物はパリのルーブル美術館にある。1503年か1504年に製作が開始されたと言われてるな。世界で一番有名な肖像画じゃないのか?」 「……お前って本当に物知りだよな?」 「そうでもないぞ?誰にでも得意、不得意はある。野球でいえば断然お前の方が知ってるだろ?俺はルールすら、よく解らないからな。」 世界中の文献や歴史なんかは幼い頃から学んでいたし、自分でも興味本意で調べている。 しかし、俺にだって知らないことはいくらでもあるんだ。 最新の電化製品やメディア関連は烈人に聞かないと解らないし、野球を含め、スポーツは殆ど知らない。 剣道や空手、相撲なんかの日本固有の物なら解るんだが。 「んで、次のアイテムは何なんだろうな?秀、解るか?」 「さっきの俺の推測が正しいなら後は、杯、棍棒、貨幣だろうな。それっぽい物を探そう。」 俺達は再び探索を開始した。 先程の様に何かが襲ってくる可能性があった為、今回は二人で一緒に探す。 広い空間だが、智治に何かあったら本末転倒だしな。
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