2008年9月某日 不明 冬雪

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「……花畑が見えた……」 「死に方が凍死とか笑えないぞ?しかし、また広そうな洋館だな。」 映画なんかでしか見たことはないが、予想以上に不気味なもんだな。 俺には馴染みがないからなのか。 それとも、所々にある人形やぬいぐるみが雰囲気を醸し出しているのか。 「動物のぬいぐるみにフランス人形か、日本人形なら見慣れてるんだけどな。」 「なんか不気味だよな~。さっさと探そうぜ?次は何なんだ?」 「絵画のヒントから貨幣だろうな。」 「って事は金か?」 「探すのは恐らく紙幣じゃなくて硬貨の方だからな?金貨や銀貨……何でもいいから、それらしい物を探すぞ?」 俺達はまず、一階の探索を始める。 大広間から左右に通路が存在している。 御丁寧に扉の上部には、その部屋が何なのかを示すプレートが貼られている。 〈Library Room 〉 「ライブラリー?」 「図書室だろ?入ってみるか。」 無数の書物が綺麗に保管されている。 アルファベット順に並べられた書物、小説に文献書、絵本まである。 「時間があるなら、読んでみたいけどな。」 俺達が探している物は見当たらない。 しかし、これだけの書物……興味が絶えないな。 「見てるだけで頭が痛くなってくるぜ。早く次に行こうや。」
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