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「あっそ……別に気にならないから」  そりゃいるでしょう、あの容姿だから。逆にいない方がおかしい。 「あのデパートに入ってる化粧品ブランドのアドバイザーだとか」  そう言うと、泉はカフェから見える建物を指差した。  意外と近い……もしかしたらすれ違っているかも。 「……っと、休憩終わりかな」 「ゴメン、付き合わしちゃって」 「いいよ、スッキリしたでしょ? ゴハンちゃんと食べな~」 「ありがとー」 「あと、たまにはオシャレしなさい! スーツばかりじゃ勿体無いよ」 「ハイ…………」    指摘されてしまったが、アパレルやってるから、地味に見えるのも当然……。あたしもそろそろ戻ろうか。  食欲が復活したあたしは、チキンサンドを一気に平らげ会社に戻った。
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