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その一言が心に染み渡った。折れそうになってたけど、持ち直せる。
「あれですか？ 取ってきた仕事って」
彼の目線の先には、イベントスタッフ募集の貼り紙。でもそこまで気にとめなかったようで。
「頑張ってくださいね。では、失礼します」
「……ちょっと待って！」
咄嗟に彼が着てる服の裾を思いっきり引っ張ってしまった。
「あのー……。とりあえず、離してもらえます？」
「ごめん……」
勢い任せでやってしまった。でも引き止めたのには理由がある。
「……馴れ馴れしくしないで、って自分で言っといて破るとか、どういうことなんですか？」
そういえば、さっきからため口だ。……もういい、この際。
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