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「……考えておくよ」  伏し目がちでそう言い、すぐ会社から出ていった。 「やってくれんのかね、アイツ」 「……わからないです」  枠を空けとくって言ったけど、そこまで時間はない。  だから彼の気持ちに賭けてみている。  あたしが好きなのは彼自身だけではない。  彼の手によって生み出される『音楽』。だから、彼には……。 ――――もうすぐ、熱い日がやってくる。
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