最終話・Clumsy Lovesong

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 そういえばバスに乗ってるときもここに来てるときも海ばっかし見てたような気が……。  夜景の綺麗さに気付かないのも無理はないのかな。 「……何か、ここ来てた理由わかるな。癒されるから」 「癒される?」 「自然の音楽が流れてない? さっきからずっと聞こえてるよ」  不思議に思って耳を澄ますと、波の音が延々と聞こえてくる。 「癒しの音楽だよ、波の音って」 「確かに……」  意識して聞いてなかったけど、波の音が自然と耳に入ってくるから気持ちが落ち着いてきたのかも。  それを音楽に例えるとか、彼らしいな。
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