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が一方
生徒会室では――
「まじ、キモ・・・んで野郎とキスなんか・・」
副会長都北桐弌は
先程キスされた唇を制服の袖で拭いていた
王子と呼ばれる姿とはかけ離れていた
シャツはズボンから出ており、ネクタイは身につけていない
自慢の地毛である金髪はあちこちにはねていた
「はぁ?こっちだっててめぇとなんてお断りだ」
彼に言葉を返すのは生徒会長獅戸柳斎
虫を潰したかのような顔をしていた
そう彼らは恋人などではない
嘘で作られた恋人・・
しかも相性は最悪
何故彼らが恋人を演じているのか
その理由は簡単だ
生徒会に入れるのはランキングがありそれの上位の4人
ランキングに入るには容姿と家柄・学歴がよくないといけない
つまり、学園内でモテるということになる
告白やラブレターが絶えない毎日に嫌気がさした
桐弌が柳斎に「恋人演じてくれないか」と頼んだのだ
たった1回人前でキスするだけで、噂は広がり
すぐに公認となってしまったのだ
けれど、相性は最悪なため
いくらラブレターなどが絶えても、揉め事が絶えない
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