プロローグ

4/5
前へ
/106ページ
次へ
が一方 生徒会室では―― 「まじ、キモ・・・んで野郎とキスなんか・・」 副会長都北桐弌は 先程キスされた唇を制服の袖で拭いていた 王子と呼ばれる姿とはかけ離れていた シャツはズボンから出ており、ネクタイは身につけていない 自慢の地毛である金髪はあちこちにはねていた 「はぁ?こっちだっててめぇとなんてお断りだ」 彼に言葉を返すのは生徒会長獅戸柳斎 虫を潰したかのような顔をしていた そう彼らは恋人などではない 嘘で作られた恋人・・ しかも相性は最悪 何故彼らが恋人を演じているのか その理由は簡単だ 生徒会に入れるのはランキングがありそれの上位の4人 ランキングに入るには容姿と家柄・学歴がよくないといけない つまり、学園内でモテるということになる 告白やラブレターが絶えない毎日に嫌気がさした 桐弌が柳斎に「恋人演じてくれないか」と頼んだのだ たった1回人前でキスするだけで、噂は広がり すぐに公認となってしまったのだ けれど、相性は最悪なため いくらラブレターなどが絶えても、揉め事が絶えない
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!

394人が本棚に入れています
本棚に追加