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「んっ・・・」
重たい瞼をゆっくりと開ける
どうやら、俺は寝ていたらしい
机の上に伏せて寝ていたため、腕が痺れている
目に映るのは生徒会室の景色だ
仕事中に寝てしまったらしく、机の上に置かれた1枚の紙が
皺になっていた
「ねむっ・・」
目を覚ますために、ブラックのコーヒーを淹れようと席を立つと
ソファーで眠る柳斎の姿
赤い瞳は閉じられていた
睫毛長いな・・
寝ていれば、鋭い瞳も見えず
柔らかい印象が彼を包んでいた
「どうせなら、一生目覚めなければいいのに」
素直に思っていたことを呟くと
彼が目を覚まし、赤い瞳と目が合う
「んだと!!人が寝てるからって好き勝手言ってんじゃねぇ」
先程まで寝ていたはずなのに、声は通常の大きさ
目の鋭さもいつもと変わらず俺を睨む
「!起きてたのか。盗み聞きなんて悪趣味だな」
とか言ってみるが、別に聞かれても良かった
コイツが素を知っているからこそ、言ったのだ
「好きで聞いていたわけじゃねぇよ。耳に入ってきただけだ」
ソファーからゆっくりと起き上がった
「でも聞いていたのは事実だろ」
「・・って、なんで悪口言われた俺が怒られねぇといけないんだ!!
てめぇが全部悪いだろ!!!」
気づきやがった・・
話を逸していたんだが・・
「悪口じゃない。本心だ」
「てめぇ、ふざけんな!!」
「ふざけてない。真面目に目覚めないで欲しいと思ってる」
「っ!!お前、ほんとムカつく!!」
拳を握り締め、鋭い瞳がこちらを睨んだ
苛立ちが頂点に達したのか、俺の胸ぐらを掴み
殴ろうとしたそのとき
―コンコン
「入るぞ」
生徒会ではない人の声が聞こえた
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