第1章

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―コンコン 「入るぞ」 生徒会メンバーではない声が 返事を待たずにドアを開ける やばい 喧嘩だとバレる そう思ったのは俺だけじゃなくて柳斎もだった 胸ぐらを掴んでいた手は緩んでおり その手を掴みを自分のところに引き寄せ唇を合わせる 俺からはしたくないが 今はそんなこといっている場合ではない ―ガラッ 「・・・お前ら、ほんとラブラブだな」 入ってきたのは風紀委員長の八牧臣だった 俺たちの姿を見てため息を吐いた ラブラブとか言われたくなかった 屈辱的だ 「はぁ?別にいいだろ。コイツは俺のものなんだから」 よくもまぁそんなセリフが言えるもんだ こういう時は凄いと思う(尊敬はしないけど) 「・・もういい。これ、今日中に目を通しておけ」 八牧から1枚の紙を受け取る 「てんにゅうせい、ですか??」 紙に書かれた「転入生」という文字に少し驚く 「そうだ。明日に学園に来るそうだから後は頼んだぞ」 「はい。わかりました」 八牧はそれだけ言い残し、生徒会室から出て行った
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