俺の文化祭③

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*** 「やっぱさ。お前、ツンデレだよな」 「…は?」 文化祭で使ったテントを片付けてる時に、中村に昨日と同じ事を言われる。 テントの屋根の布は既に取られていて、後は骨組みだけ。 女子たちは鉄板を洗っている。 「井上もそう思わねぇ?」 「何の話?」 「こいつがツンデレって話」 そういえば。 来月は千里の誕生日だ。 親父の話を聞く限り、食器洗いとかばっかしてるらしいからハンドクリームでもあげとこう。 「デレ期、デレ期」 井上がヘラヘラ笑いながらおかしな事を言い出す。 「…何言ってんの」 「今の悠希はツン期じゃなくてデレ期だなって。特に文化祭デレデレだったよな、ヒメちゃんに」 「俺らにはデレ見せない癖によ」 もし絢に見せてるとしても、男に見せてたら気持ち悪いだろ。 「この前のデレ期は春だっからな。半年間隔か?」 「デレて無いし」 俺の言葉を聞いて井上はチッチッチッと舌を鳴らす。 「バイトの時にヒメちゃんの話を俺は聞いた」 「……お前が言わせたんだろうが」
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