俺の文化祭③

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「…………」 無言で歩く俺の隣で、今にもスキップしそうな絢。 「何でそんな嬉しそうなの?」 中村同様、テンションがいつもより高い絢を不思議に思った。 「昨日、悠希甘えてくれたから。私、嬉しくて」 「忘れろよ、それ」 「無理よ無理。それに、昨日は悠希の本当の気持ちがたくさん聞けたしね」 手で口を隠しながら、クスクス笑う。 口調は外だけど、顔は素の絢。 絢から手を絡めてくる。 そして、背伸びをして俺の頬にキスをする。 「絢の彼氏になってくれてありがと」 絢がそう耳元で呟いた時。 ――パシャッ 控えめな音が聞こえた。 いくつも。 「…うっわ」 文化祭前状態になっていた。 またもや俺らは、見守ってる方々にとっては嬉しい物を見せたらしい。 全員が微笑んでいた。 菩薩のように。 この写真がまたTwi○terで出回ったのは、言うまでも無い。
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