俺の文化祭①

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「沙良、わたあめ好きだっただろ。食べる?」 「たべる!わたあめっ」 元気よく言って、俺の首元に抱きつく沙良。 沙良の金に近い髪が首元をくすぐる。 「………」 「三歳児に嫉妬?」 「…まさか」 隣に少しふざけて聞いたら、真面目なトーンで返ってきた。 こりゃ、相当だな。 嫉妬されないよりかは、される方が嬉しい。 でも、男友達や三歳児までに嫉妬するとは思わなかった。 「ゆーくん。だぁれ?」 今まで黙っていた沙良が口を開く。 目は絢しか見ていない。 「初めまして。姫野絢です。よろしくね、沙良ちゃん」 頭を撫でながら、にっこり笑顔で笑っている。 何か、変な事を企んでそうな顔だった。 「………」 ポカンと口を開けて、絢を見ている。 「お姫様っ!!」 急に大声をあげたと思ったら、俺の腕から抜けて絢の腕の中にいってしまった。 ……何か、ひと波乱が起こりそうな予感がした。
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