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孝「あいつの親父は……もう死ぬ」
華「えっ!!!」
私はガバッと起き上がり孝彦の方を見た
泰樹のパパが……死ぬ?
嘘でしょ…………
孝「重い病気に掛かったあいつの親父は……もう体が思うように動かないらしく、さらに…………」
華「さ、さらに……?」
私が聞き返すのに孝彦は下を向きながら答えた
孝「もう…………泰樹のことも忘れかけているらしいんだ」
華「…………嘘だ」
孝「嘘じゃねぇ……
あいつは自分の親父に赤の他人扱いされながらも毎日通って面倒を見ている」
孝彦の言葉は何の証拠もない
でも私には嘘を話しているように聞こえなかった
華「もう……助からないの?」
私はこの言葉を出すのに精一杯だった
孝「…………助かる方法が1つある」
孝彦の言葉を聞いて目の前にまで行って問い詰めた
華「何!?それって何なの!?」
孝「…………大手術だ
費用は200万」
華「に、200万なんて……」
孝「ただ…………頭金として30万払えば、その手術が可能なんだ
もう分かったろ?
お前を売った金で、あいつは親父の命を救おうとしたんだ」
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