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その態度にイラついたヒロは更に拳を握り、構えた。
「…あー…ごめんなさい。取り合えず起きるよ。」
ヨシ…葛西 善人(カサイヨシト)は拳を構えたヒロに軽く謝りながらベッドから立ち上がる。
パンパンパンパンパパパパパンッ。
突如部屋の向こうから大量の破裂音で二人は振り向いた。
壁の向こうはテル…葛西 輝(カサイテル)の部屋となっている。
「あー…。トモ兄…。」
「…あいつ…。またやりやがった…。」
二人は部屋を出て隣の部屋へと突入した。
突入して中を見ると部屋の中心に立つトモとベッドの隅に体を折り畳んで座り込んだまま耳を押さえ込む女性…テルがいた。
「こら!!トモ!!!」
「ん?あ、ヨシおはよう。」
トモは此方を振り向くとライターを持った手で此方に手を振ってきた。
「お前なぁ…。室内で爆竹は使用禁止って何度言ったら判ってくれるんだ?」
「えー?でもお陰で一発で起きてくれたよ?」
現在、部屋には火薬の匂いが充満している。
更にトモの手に持つライターとトモの足元の小さなゴミを見て推測して言っていたが…当たったようだ。
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