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漸く全員はリビングに座り、若干冷えてしまった朝食を取り出す。
「「「「いただきます。」」」」
テルは先程まで怒っていたのが嘘のように談笑しながら食事を進めている。
腰まである赤みを帯びた髪、パッチリした二重やくるんと伸びた睫毛が瞳の大きさをより強調していた。(これは遺伝で兄弟皆同じである。)160cm前後の身長で太りすぎず痩せすぎでない謂わば理想的なスタイルだが、本人は気にしているようだ(茶碗の中のご飯が半分)。
「…ところでさっ!?」
テルが話し出した所、突如テーブルを中心として光輝きだした。
「何!?」
光輝く物の正体は…魔方陣。
よく、漫画やゲームに出てくるような幾何学模様の入り交じった円形が現れた。
「あー…魔方陣だな。」
「魔方陣だね。」
「異世界フラグですね、判ります。」
上からヒロ、トモ、ヨシの順。
流石は男の子と言うべきか皆一様にある程度のゲームや漫画で見知っているのだろう。余り、驚いた様子は見られない。
「そんなこと判るわよっ!!なんで食事中に召還されてるのよっ!!!テンプレだと下校中とかでしょ!?」
「いや、そこかよっ!!!」
ヒロの素晴らしい突っ込みを最後に四人は姿を消した。
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