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B「Dとリーダー。豪邸の大門についての話が、ややこしくなりすぎているからな!」
A「つまり、外から格子状の鉄の棒の間に手を通すことができたとしても、開閉封鎖棒を動かして、大門が開くようにすることはできないということか」
D「そういうこと」
B「ダメだ。AもDも設定にハマりすぎて、おれとCの言葉が届かない……」
A「塀の方はどうだ? 登れそうか?」
D「敷地を囲む塀は、高さ約8メートル。ちなみに大門は、塀の壁に穴を開け、埋め込まれたような形になっているため、大門の上にも塀の続きがある。塀の側面はコンクリートで綺麗に固められており、穴が飽きそうな場所はない。また、掴むところや足を引っ掻けることができそうな凹凸もない。それから塀の上部には、ネズミ返しがついていて、塀の頂上には赤外線のセンサーが付いている。登れそうもない」
A「じゃあ、下からはどうだ? 塀の下に穴を掘って侵入することはできそうか?」
D「塀の下すぐの地面は、コンクリートで固められているため、掘ることは出来ない。遠くから掘り進めるにしても、塀は地下五メートルのところまで埋め込まれている。結論、地面を掘り侵入するのは非常に困難」
A「なるほど……」
B「なるほどじゃねぇよ! 正面にしか出入口はない。でも門開閉封鎖用の棒がされているため、そこから入るのは不可。塀を登って行くのもムリ。塀の下からも行けない。じゃあ、どうやって侵入するんだよ!」
A「D、どうするんだ? 侵入するための指示をくれ」
D「……みんな、五分待機」
B「指示って、待機だけかよ。いったいそれで、どうやって侵入するんだよ」
D「正面の大門を開ける」
B「五分したら、勝手に扉が開くようになるのか?」
D「……遠隔操作。こちらからインターネットを通じてプログラムに侵入し、大門が開くようにする」
A・C「「さすが、D!」」
B「いやいや、門開閉封鎖用の棒と、南京錠。二つともアナログだぞ。どこにパソコンで侵入できるプログラムがあるんだよ! 電子キーとか自動ドアとかじゃないと、遠隔操作で扉が開くようにしたりできないからなっ!」
D「…………開いた」
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