怪盗ゴッコ

3/28
前へ
/28ページ
次へ
~怪盗ゴッコ~ D「舞台はどうする?」 A「そうだなぁ……」 C「縄文時代とか?」 B「縄文時代に価値のあるものなんてほとんどないからなっ!」 A「というか、それはこの前の社会の授業でやった、歴史の復習問題で出てきた時代じゃないか」 C「あれ? そうだったっけ?」 D「Cは色んなことに影響されやすい」 A「舞台はもう、『ルパンⅢ世』みたいな怪盗ものに見合った世界ってことで、いいだろ?」 B・C・D「「「異議なし」」」 A「ということで次は、どこに盗みに入るか、だ」 C「どこかの空いている家でいいんじゃないの?」 B「…………いやいや。空いている家なら、価値のありそうなものどころか、家具すらほとんど置いてないだろ」 C「じゃあ、留守の家を探して入れば」 B「それじゃただの空き巣だからなっ!」 D「それに、普通の家には価値のあるものなんてない」 B「D、その偏見に満ちた発言は、普通の家に住んでいる人、全員に失礼だからなっ!」 D「ちなみに、僕の家は普通の家」 B「じゃあ自分の家族にも失礼だろォォおおおっ!」 A「B、うるさい。……それよりBは、どこに盗みに入ればいいと思う?」 B「そうだなぁ――――それなら、どこかの博物館って設定にするか?」 A「しかし博物館って、飾ってあるのは価値のあるものばかりで、どれを盗めばいいのかわかりづらいぞ?」 B「それは、そうだが……」 C「じゃあ、大富豪の家は?」 A「それは逆に…………あまりに金持ちでも、その人個人の宝を取ったら、なんか、その人に凄い迷惑をかけているような気がして、あまりいい気持ちにはなれそうもないだろ?」
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加