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D「……B。Cは、怪盗ルパンやルパン三世、怪盗キッドより、怪盗紳士や怪人二十面相の方が好きだから、仕方ない」
B「D。おれには何が仕方ないのかが、全然わからない……」
A「おい、そんなことより、早く予告状の内容を決めようぜ」
D「そもそも、怪盗が出す予告文の内容は、軽い挨拶と、盗みを働く日程だけを書いておくのが基本の形」
A「そうだな。じゃあ……」
――――明日、あなたの家に保管してある、高級な宝石を貰いに参上する。怪盗一団――――
A「……これで、いいか」
B「なぁ、A。その文章、ちょっと地味じゃないか?」
A「B、俺のことは、『A』じゃなく、『リーダー』と呼ぶように」
B「……あ、ごめん。すっかり忘れていた」
C「オレも、Bみたいに文章が地味に感じるよ。ねぇ、ぇ……リーダー。宝石とかに、もっとちゃんとした名前を付けない?」
D「『大富豪の人』や『家』、『宝石』、『怪盗一団』の箇所に、固有名詞をつけるべき」
A「……そうだな。じゃあ、『大富豪』、『家』、『宝石』、『怪盗一団』を、どのような名前にする?」
C「『宝石』は、『ダイヤモンドダスト』って名前にしようよ」
B「C。……『ダイヤモンドダスト』って、自然現象のことだからな」
C「??? え? そうなの? なんとなくかっこいいから、この『ダイヤモンドダスト』か、『ハウスダスト』って名前にしようと思ったんだけど……」
B「は、『ハウスダスト』…………」
D「C。『ハウスダスト』は室内塵のことで、ヒトの皮屑(フケ)やペットなどの動物の毛、カビ、ダニ、および細菌などが混ざったもの。アレルギーを引き起こす原因になることが多々ある」
A「つまり『ハウスダスト』は、埃の一種ってことだ」
C「そ、そうなんだ……」
B「いや。普通、それぐらいは知ってるだろ」
D「一般教養」
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