*2* パパ

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慌ただしく走り回る音。 なんだろう?と思い、そっとドアを開けると、柚麻ちゃんが出産間近。 パパが背中を一生懸命さすってる。 『柚麻ちゃん、もぅすぐ生まれるの?』 パ「あぁ。先に病院行くから、お前たちは後から来い。そんなすぐには生まれないらしいから。」 『分かった。柚麻ちゃん!頑張ってね!』 ものすごく辛そう。 でも赤ちゃんが生まれるんだから、痛いのは当たり前。 柚麻ちゃんは五回目の出産だもん、大丈夫! 皆を起こして準備しよう。 バタバタ、バタバタ、おじいちゃんおばあちゃんまで慌ただしい。 とにかく皆!病院行こう! パパはそんなにすぐには生まれないって言ってたけど、経産婦さんは早いんだよなー。 聖利菜の時は、ホント間に合わなくて大変だったもん。 でも、生まれた瞬間、宝物のように輝いていたのを覚えている。 大事にしなくちゃ!って肌で感じた。 病院で、皆が一つになって柚麻ちゃんと赤ちゃんの無事を祈った。 家族が増えるっていいなぁ。 もし結婚しても、この人たちと一緒にいたいなぁって思った。
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