*3* トオル

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”manatee”Openの朝。 麻菜はあまり眠れなかった。 いつになく緊張している。 完全に目が覚めてしまい、早い時間ではあるが、頭をスッキリさせようとお風呂に入った。 シャワーだけのつもりだったが、リラックスするためにアロマを焚き、ゆっくり湯船に浸かった。 今日から私が店長兼デザイナー。 パパやママに甘えてばかりじゃダメだ。 責任感を持って行動しよう。 自分がやるべき事をシュミレーションし、今日一日の大事なことリストを頭の中に描いた。 さぁ、独り立ちするには最高の日よ! 気合い入れて行こう! そこからの麻菜の行動は素早かった。 モデル時代の化粧をし、この日の為に作ったドレスを着て柚麻の寝室に突入。 『柚麻ちゃん!これでどう?』 先ほどの決意はどこへ? 甘えるのはもう止めるハズではなかったのか? マ「おはよう、麻菜。 可愛いよー。でも、衣装はお店に着いてから着替えなさいねー。」 寝ぼけまなこで返事をし、また布団に潜る柚麻。 『わかった!』 お構いなしに大声で返事をする麻菜。 そしてバタバタと着替えに戻る。 パ「大丈夫か?こんな早くに起きて。」 マ「んんー、ほっとけば。どうせ朝ご飯は作ってくれないんだろうし。 また服見せに来るだろうし。 寝れる時に寝とこうよ。」
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