第一章 ~始まりの詩~

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中学校三年生になって、本格的に受験と向き合う年がやって来た。 吹奏楽部に所属している私…桜井 夕華(さくらい ゆうか)は、夏のコンクールに向けて夏休みも練習三昧。 他の部の子たちは、引退して受験モードに入ってるって言うのにさ…。 大量に出された宿題の山は大丈夫だろうか。 勉強もしなきゃと机に向かってみるも、睡魔が容赦なしに襲って来る。 心を鬼に、一問また一問と問題を解いていく。 時間になったら部活に行って…帰って、寝る、それを何度も繰り返し、夏休みも三分の一が終わった。 それと同時に夏のコンクールも……終わった。 結果はダメ金。 次の大会に駒を進めることは出来ず、最後の夏が終わった。 練習通りの演奏、ソロ。 全力は出した。自分の持っているものを全部ぶつけたと言っても過言ではない。 それでも、ダメだった。 悔しくはあったけど、感傷に浸っている暇はない。 部活が終わった今、一番にやる事は勉強なんだから!! ぜぇぇったい!!!第一志望の英凛学園に受かってやるんだからっ!! 憧れの制服を来て、高校生活を送ってやる。 スベってたまるか。
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