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ノイズばかりの教室。
ノイズばかりの状況。
排除して、
排除して、
排除して、
世界に存在するのはワンルームとあたしと先生だけにしてほしい。
宇宙を漂うワンルームに、あたしと先生が寄り添って暮らすの。
それならどこへも行けないでしょ?
ねえ、先生。
名案だと思わない?
――先生。
――先生。
「今俺以外のこと考えたでしょ」
まだ近い、城ヶ崎の顔。
揺れない心に満足する、あたし。
「ダメだよ。今度は違うとこ、舐めちゃうよ?」
片眉だけ上げて、あたしは彼に返事をした。小さな溜め息も付け足す。
城ヶ崎は、やや残念そうに肩をすくめ、あたしから離れていく。
「へこむな、こりゃ」
眉を下げて苦笑する城ヶ崎の、その表情があたしを満たしてくれる。
繋がらない点と点。
無理やり交わっても、触れない線と線。
結べないまでも接近したい心と心。
先生、ねえ先生。
背中が熱いよ。
熱いんだよ。
先生。
どうにかしてよ。
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