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冷たい視線をくれる先生。
負けじと睨むあたし。
セーラー服から離れたスカーフは、静かにあたしの首に絡みついた。
「分からず屋は」
先生の、涼しげな声。
「嫌いだよ」
いつも残酷な、愛しい声。
スカーフで絞め上げられる。
右足を壁につけたまま、あたしは喉元に手をやり、天を仰ぎ見た。
息が出来なくて、スカーフを掻きむしる。喉を引っかいてしまい、痛みが走った。
――先生、あのね。
それでも、大好き。
なんです。
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