おはなし

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サハラ 「レーヴェル、マリカ。そろそろ寝なさーい」 マリカ 「はーいっ」 レーヴェル 「………。」 マリカ 「レーヴェル?お母さんがもう寝なさいって」 レーヴェル 「………うん」 マリカ 「? なんの本を読んでいるの?」 レーヴェル 「……これ」 マリカ 「ネバーランド?」 レーヴェル 「ずっと子供のままでいられる、素敵な世界のお話だよ」 マリカ 「ずっと子供?」 レーヴェル 「そう。一生大人になんてならないんだ。ずっと子供のまんま、みんな、子供なんだ。それが、ネバーランド」 マリカ 「ふうん。でもおとぎ話でしょ?そんな世界、ほんとにあったらいいね」 レーヴェル 「マリカ」 マリカ 「……なぁに?」 レーヴェル 「造ろうよ」 マリカ 「え?作るって、なにを?」 レーヴェル 「僕たちで、ネバーランドを!」 マリカ 「え?え?どういうこと?」 レーヴェル 「だから、僕たちで子供だけの世界を造るんだ!」 マリカ 「そ、そんなことできるの?」 レーヴェル 「できるさ!簡単なことだよ」 レーヴェル 「ねぇマリカ。マリカは、大人になりたいの?」 マリカ 「うーん、マリカは…」 レーヴェル 「僕はあと一つ、マリカはあと三つ誕生日を迎えたら15歳。そしたらもう立派な大人だよ。やるなら、その前に。今がいいんだ。今じゃなきゃ」 マリカ 「………。」 レーヴェル 「ねぇ、マリカはどうするの?大人になるの?それとも、ネバーランドを造って子供のままでいるの?」 マリカ 「………わたし、大人になんかなりたくない!」 レーヴェル 「それじゃあ、僕と一緒にネバーランドを造ってくれるんだね!?」 マリカ 「うん!」 マリカ 「でも、どうすればいいの?マリカ、なにをすればいい?」 レーヴェル 「簡単なことだよ。この世界の、大人を壊しちゃえばいいんだ」 マリカ 「こわすって?」 レーヴェル 「そうだな。まずは……」
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