-プロローグ-

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長い長い戦のあと、 トぺンハー王国は沈んだ。 …緑豊かだった土地は痩せ、土と岩ばかりの道には射った矢の後。燃え尽きた建物の残害が転がっていた。 土地を争った一方的な戦争で、平和を愛する弱小国が生き残るすべはなかった。 向こうの王子は、残虐で卑劣だと聞く。 ただ、一方的に攻め滅ぼされ… 騎士として、戦い続けた俺は王と姫の最後を聞くと、自害して果てた。 …祈るのは、自国と国民を心から愛していた姫様の幸せ。 来世では、きっと幸せに…。 それだけ、が俺の願いだったんだ。    
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