君伝3…4章 キスで繋いで

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午前中は予備校で大嫌いな英語の勉強。 予備校は学校とは違って始終ピリピリしたムードの中授業が行われる。 だから終わりのチャイムがなると美穂は思わず大きく息を吐いた。 後は真由美に付き合って古典を受けて、 「美穂! 一緒にランチして!!」 そこにはメイもいたりする。 「そっか、メイはお昼からも授業だっけ?」 美穂がそう確認すればコクコクと頷くメイ。 「美穂も数学受けようよー」 「数学はいいよ。あたしの場合重要科目じゃないし」 「ってか、メイは理系なんだ」 そんな真由美のセリフにメイはじとっとした視線で二人を見た。 「だって、アキが受ける学部を受けたいもん」 「って、どこ?」 「理学部」 そんな答えに二人して「げっ」と悲鳴にも似た声をあげた。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 「そもそもなんで理学部?」 端的な真由美の質問に美穂も「だよね」と同意しながらパスタをフォークに絡めた。 「んとね、理系の先生が少ないから何かあったとき役に立てるとか」 「ん? 藤井君って教師になりたいの?」 素朴な美穂の質問にメイはフルフルと首を振る。 「言ってなかったっけ? アキの家って予備校経営してんの、中高校受験専門だけど」 なんてサラリと明かされる事実に、 「えぇ――!?」 またまた二人して驚きの声を上げた。
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