君伝3…4章 キスで繋いで

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「巫御君のとこ、惜しかったね」 「ん?」 「準決勝まで進んだのに」 本当にそう思ったからそう言ったのに、 「惜しくなんてないよ」 巫御はサラリとそう返す。 「優勝しなきゃ初戦敗退も準決勝敗退も変わんないでしょ?」 確かにそうなのだけど、美穂はそんな巫御の考えに苦笑した。 「俺、変なこと言った?」 「ううん、ただ……」 「なに?」 「その考え、鳴海先輩に似てるなって思っただけ」 「俺に、似てる?」 突然、割り込んでくる声に二人して「え?」と声をあげて振り返った。 そこには、 「ちょっとだけ、この状況に拗ねてもいい?」 少しだけ不機嫌そうな顔をした凌がいた。
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