君伝3…4章 キスで繋いで

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「先輩!」 先にそう声をあげたのは巫御の方。 「いつも一緒なの?」 「違います!」 「たまにだよな?」 「巫御君っ!!」 叫ぶ美穂に巫御はクスリと笑う。 「なんか鳴海先輩に嫉妬してもらえるなんて嬉しいな」 「してないよ。拗ねてるって言ったでしょう?」 「あ、でも、俺は今でも鳴海先輩の方が好きなんで」 「俺は美穂が好きだよ」 「そんなの俺だって――」 こんな不毛な言い合いには頭を抱えたくなってくる。 「ほんと、もう何を張り合ってるんですか」 「え? 美穂をどれだけ好きかって話しでしょう?」 真顔でそう答える凌に美穂は、 「何もかも間違ってます!」 と叫んだ。
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