1776人が本棚に入れています
本棚に追加
そう説明したのは木村で、その回答に美乃里の表情は更に険しいものになった。
「マジで!? 信じらんない! 学校の備品壊しといて何開き直ってんの?」
「なっ!? 壊したわけじゃないわよ! いきなり動かなくなっちゃっただけで!」
「どーでもいいからなんとかしてよ!!」
「なによ! その言い方!! そんなだから女バスの中でも――」
「止めて!」
美穂の声に木村はハッとして、美乃里
は更にムッとした表情を見せた。
「洗濯機はあたしが先生に言っておくから。途中の洗濯物も何とかする。女バスの洗濯物も各自でなんとかしてもらえるようにあたしから女バスの部長に掛け合うから、はい」
「……なに、その手」
美穂の差し出す手を不審そうに見る美乃里。
「それ、預かるよ」
そう言うと美乃里は一瞬戸惑いながらも、「じゃ、どうぞ!」と、荷物を美穂に押し付けて、
「頼んだ訳じゃないからね!」
と言い捨てて居なくなってしまった。
「なに? あれ!」と木村は怒るけれど、美穂はホッと息をつく。そして、
「途中までだけどこれなんとかしないと。えっとあたしは今から先生に言いに行くから、木村さんは足りないドリンクの方やってくれる?」
こんな美穂の言葉に木村も「はい」と従った。
最初のコメントを投稿しよう!