君伝3…4章 キスで繋いで

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「結構、クセモノ揃いだね」 「お前が言うな」 琢磨に言われて少し首を傾げる。 「琢磨のことは言ってないよ?」 「当たり前。俺はどこまでも真っ直ぐだっつーの!」 なんて話しながら帰り道を歩く。 「ってか、沢村も上京してたとはね」 「顔も覚えてなかっただろうが」 「男の顔をいつまでも覚えてるなんて意味なくない?」 「……お前らしいな」 呆れるでもなく、納得する琢磨はどこまでも彼を理解してる。 だからこそ、 「坂口さんのことは覚えてたのはどうしてだ?」 そんなことがちょっとだけ不思議だったり。 「ん? あぁ、テレビで見て彼のプレースタイル好きだなって。言っておくけど恋愛感情はないから」 「あったらびっくりだ」 「だよね」 「ってか、あの人の前であんま、アメリカとか言うなよ」 「どうして?」 意味が分からないから素直に聞けば琢磨は、少し辺りを見回した人の居ないことを確かめた。 「怪我で行けなかったんだよ、あの人」 小さな声でそう言うと凌も、 「そう……」 と小さく返した。
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