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結局、それがきっかけで業務部のお局に目を付けられ、女からハブられ、男から煙たがられた。
『間違ったことは言っていないっ』
今でも恵はそう想っている。
だが、同じことを繰り返すことが愚かだとも分かっていた。
だから、誠に不服ながらも、
このしょうもないシステムに付き合うべく、恵は立ち上がった。
部長には配属の挨拶時に、俺、砂糖三つだから、と言い渡されている。
そのため、次に役職の高い柏原由紀(カシワバラユキ)のところへ向かった。
「お仕事中、すみません」
由紀はパソコンを操作したまま、何?、と聞いた。
『こっちくらい、見ればいいのにっ!』
多少ムッとした恵は不貞腐れた声で聞いた。
「コーヒーに何入れますか?」
は?、と言って由紀はようやく手を止め、恵を見た。
恵はその瞬間、ドキッとした。
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