485人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
会長に言われた通りに、九十九さんをみてみると、さっきまですごい勢いで動いてた手が止まり、肩が震わせていた。
……なにやら様子がおかしい。
「あの、九十九さんの様子が…」
少し不安になって会長に話しかけると、会長は疲れた様な笑みを浮かべるだけで、なにも教えてくれなかった。
仕方なく観察してると、ふいにバァンっと机に手を叩き、ガッタァァァンと椅子を倒しながら九十九さんが立ち上がった。
「いい加減にしろテメェェェェエラ!!!!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
いきなりのことに驚いたらしい葛西さんが、叫び声を上げゴミ箱に足を突っ込むのが目に入った。ださい。
そんな葛西さんには見向きをせずに、九十九さんは騒いでた奴等に怒鳴り始めた。
「いい加減にしてくれ!!ここは生徒会室であって、遊び場じゃないんだ!!遊びに来たなら他の場所に行け!!大体畑間がいながらなにをしている!」
「す、すみません。つい日頃のストレスが…」
「だからって騒ぐな!!」
九十九さんの説教を聞きながら、俺は少し感動していた。
なんだこの素敵な人は。まともじゃないか。
「会長、何言ってるんですか。こんなまともなこと言える素敵な人が問題児とか。そんなわけ無いですよ。」
「お前の素敵の範囲が…いや、なんでもない。そんなこと思ってると後悔するぞ。」
やけに疲れた感じに言う会長に、俺は不思議に思いつつも口を開く。
「いや、でもさすがに…
「いくら私がかっこいいからといって、仕事を邪魔するのはやめろ!!やっといい感じに興奮してきたというのに!!!」
なんでもないですすいません。」
前言撤回。
机をバンバン叩きながら怒鳴りまくる姿が最高に気持ち悪い。
そういえば会長言ってたな。ドMだって。忘れてたわ。
最初のコメントを投稿しよう!