渡る世間は××ばかり

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会長に言われた通りに、九十九さんをみてみると、さっきまですごい勢いで動いてた手が止まり、肩が震わせていた。 ……なにやら様子がおかしい。 「あの、九十九さんの様子が…」 少し不安になって会長に話しかけると、会長は疲れた様な笑みを浮かべるだけで、なにも教えてくれなかった。 仕方なく観察してると、ふいにバァンっと机に手を叩き、ガッタァァァンと椅子を倒しながら九十九さんが立ち上がった。 「いい加減にしろテメェェェェエラ!!!!!!」 「うわぁぁぁぁぁぁ!!」 いきなりのことに驚いたらしい葛西さんが、叫び声を上げゴミ箱に足を突っ込むのが目に入った。ださい。 そんな葛西さんには見向きをせずに、九十九さんは騒いでた奴等に怒鳴り始めた。 「いい加減にしてくれ!!ここは生徒会室であって、遊び場じゃないんだ!!遊びに来たなら他の場所に行け!!大体畑間がいながらなにをしている!」 「す、すみません。つい日頃のストレスが…」 「だからって騒ぐな!!」 九十九さんの説教を聞きながら、俺は少し感動していた。 なんだこの素敵な人は。まともじゃないか。 「会長、何言ってるんですか。こんなまともなこと言える素敵な人が問題児とか。そんなわけ無いですよ。」 「お前の素敵の範囲が…いや、なんでもない。そんなこと思ってると後悔するぞ。」 やけに疲れた感じに言う会長に、俺は不思議に思いつつも口を開く。 「いや、でもさすがに… 「いくら私がかっこいいからといって、仕事を邪魔するのはやめろ!!やっといい感じに興奮してきたというのに!!!」 なんでもないですすいません。」 前言撤回。 机をバンバン叩きながら怒鳴りまくる姿が最高に気持ち悪い。 そういえば会長言ってたな。ドMだって。忘れてたわ。
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