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上下する胸。
その胸は、御世辞にも豊かとは言えなかった。
「まさかな…いや、しかし」
イッパイアッテナが近付いた時、白光姫がゆっくりと目を開けた。
暫く見つめ合う二人。
「ここは…?」
自分の状況に、驚きながらも白光姫は冷静に判断してイッパイアッテナに話し掛けた。
「誘拐されたようですね」
「冷静だな」
「名前…聞いて良いですか?」
「聞いてどうする」
「名前を知らないと、話し難いから」
「お前、面白いな。怖くないのか?」
イッパイアッテナの問いに、白光姫は頷いた。
「ははっ、やはり金持ちは変わってる。イッパイアッテナだ、そう呼べ」
フッと笑うと、イッパイアッテナは白光姫に名乗った。
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