第1章 トイレの花子さん

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その後学校は朝の会、始業式、担任の先生からの軽い連絡事項を聞き新学期初日を終えた。 春義が今日貰ったプリントを鞄にしまいふと何気なく黒沢の席を見ると既にいなかった。 帰るの早いなと思っていると教室に「春義!!」と大きな声をあげながら祐司が入ってきた。 「なんだよ、うるさいな」 春義があからさまに嫌そうな表情を浮かべると、祐司は「ビックニュースなんだって!」と言いながら慌てている様子だった。 「ビックニュースってなんだよ」 「実は今廊下歩いてるときに見かけたんだけどよ。 あの坂本先輩が黒沢と一緒に歩いてるとこ見ちゃったんだよ」 「え!?」 春義は思わず大きな声を出してしまった。 その声に教室に残っていた数名が驚き春義に視線を向けた。 その視線に気づき「外で話そう」と言って祐司と教室の外へ出た。
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