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少し廊下を歩き人があまりいないことを確認し二人は足を止めた。
「さっきの話本当かよ」
春義は信じられないといった顔で祐司に問いかけた。
「ああ」
「見間違いじゃないのか?」
「坂本先輩を見間違えるわけないだろ」
確かにそうだ。
坂本先輩を他の人と間違えるなんてうちの学校の生徒じゃまず無理だと
春義は思い口を閉じる。
「それに黒沢が他人と歩いてるなんて滅多にないんだぜ。
だから間違うわけがねぇよ」
それも納得してしまう。
もし自分が黒沢が他人と歩いていたら確実に相手が誰なのかじっくり見てしまうだろう。
だから間違うわけがない。
春義はまたため息をついてしまった。
自分が好意を寄せていた女性。しかもそれが学校のマドンナ的存在の坂本先輩であるからこそショックは大きかった。
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