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ショックのあまり春義は俯き無言になってしまった。
しばらく祐司も空気を読み声をかけずに静かに時間が流れていった。
そして祐司は沈黙を破るかの様にやれやれと言いながら口を開いた。
「なあ。なんで黒沢と一緒にいたのか気にならないか?」
「え…」
俯いていた顔をゆっくりと上げ、春義は祐司の顔を見る。
「黒沢って言われて何を思い浮かべる?」
「えっと、…心霊探索同好会」
祐司はそうそうと頷く。
「つまりだ。坂本先輩は黒沢と繋がりがあるってことは心霊探索同好会とも何かしらの関係性があるんじゃないかということだ」
「心霊探索同好会に?」
「ああ」
「いやでも坂本先輩がまさか…」
「だから調べてみようぜ。心霊探索同好会を」
祐司はニヤッとして春義を見る。
春義にはその笑顔が嫌な予感にしか感じなかった。
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