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オレンジ色の強い髪を四方八方にはねさせたヘアースタイルの彼女は恐らく寝癖を治さずにこの重要な会議に赴いた事が伺える。
身長は160センチくらいで少し小柄。一応この会議に相応しい魔術師としての正装はしている。
「早く座れ、ヴィクトリア。」
ヴィクトリアと呼ばれるこの遅刻少女は空いている1番奥の席に腰をかける。
「気を取り直して。どいつかおらんのか?最近の呪術事件に対しての名案の持ち主は」
一度ヴィクトリアがぶち壊した静寂の間を再びザーヴィスは築き上げる。
この案件、何が難しいかというと被害者の大半が一般市民だという事だ。
前述したとおりは一般市民には魔術の存在が知れ渡るのはあまり望ましくない。
即ちそれは一般市民の前での魔術の行為が出来ないに値する。
人目のない所で行える魔術などでは効果が知れている。
早い話がこの事件の1番の難題は魔術の使用不可にある。
10のエリート魔術師達が黙り込む。
そんな中、ピシッと空に突き上げられた手が一つあった。
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