松嶋家 玄関前

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ボサボサな頭に、スウェット。 スニーカーのかかとを踏んで。 僕は菫の家の前まで来ていた。 いざ来てしまうと躊躇うのも仕方ない、菫の家に来るのは多分高校入学前……つまり約三年来ていなかったのだ。 乱れる呼吸を正して、何となく手櫛で頭を整えて。 僕は意を決してインターホンを押した。 僕の気持ちとは裏腹に、ピンポーン……と明るい音色が頭の中に響いた。
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