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これはあの世界に行く1日前のことだ。
無気力がモットーの俺はダラダラと学校にむかっていた。
「あーだりぃ」
今日で一週間が終わりだというのになぜこんなに足取りが重いのは単に学校が嫌いなだけだ。
昔から人付き合いが苦手だし、わざわざ学校に行ってまで学業を学ぶ必要はないと俺は思う。
仕事に必要な知識はそれに応じて獲得していけばいいと思うし、本当に学校での授業がなんの役に立つんだってな。
まぁ、自分で言うのもなんだがダメな奴ってことだ。
俺はえっちらおっちらと学校に続く坂道を登る。
春の陽気な天気と筋肉に使うエネルギーによって俺の体は熱い。
空は澄んだ綺麗な青で遠くでで工事している音以外なにも聞こえなかった。
このまま鞄も何もかも投げ捨ててどこか遠くに行きたい。
暇して意味もなく日々を惰性に暮らしたいものだ。
それか俺を「生きてる」と実感させるような出来事とかな。
ようやく見えてきた校門を薄めで見て現実を見たような気分の俺は呟いた。
「なんでこんな辺鄙な場所に学校を立てんだよ」
そうだ、もっと生徒に配慮した場所に設立してもいいじゃないか。
文句を心の中で叫びつつ、門を通るとこれまた巨大な校舎が見えてきた。
帰りてぇ。
切に願う俺であった。
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