プロローグ

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私たちは黙ったままお互いを見つめ合っていた。 これが漫画なら恋が始まっていたことだろう。 そんな雑念を振り払い、私はとりわけ大殿筋のあたりに力をこめて相手の出方を伺った。 すると、その人物から口を開いた。 あなた、やっちゃいましたよね? 突拍子な質問に私は余計に警戒心を強くした。やっちゃった?一体何をだ。 私はここ数日の行動を疾風迅雷のごとく振り返った。だが先にも述べたように私は誠実な人間である。こんな輩に話すようなやっちゃった話などない。 しかし今度は相手が私の出方を伺っているようだ。まずいことになった。ここで無視すれば相手がどのような手段に応じるかわかったものではない。 とりあえず私は会話のキャッチボールをすることにした。
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