プロローグ

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いったいなんのことです? とぼけた応えをしてみたが、反応は予想以上に悪かった。彼(彼女?)は般若のごとく形相を歪めたのだ。 うう、これはまずい。 恐らくこの人は私がなにかの犯人だと勘違いしているのだ。そしてそれを私自身の口から自供させるのが目的なのではないか。 心当たりはないが、こうなれば思い当たることを口にしてみるしかない。とにかく会話のボールを投げ続けるのだ。しかしこの私にどれほどの悪事があるというのか。 きっと私の人生はどこに出しても恥ずかしくないものである。神さま、仏様、ヨン様もそれを認めることだろう。 とりあえず無難な線から私は攻めてみた。
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