Prologue

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付き合う前や、最初の方は彼とだってそういうアプリでやりとりしていた。 でも、いつバグが起きて大切な彼とのやりとりが消えてしまうかわからない。 それに、私とのやりとりは他の人よりも大事だから、メールにしようって…彼が言ってくれた。 だから、こんな簡単な約束や、待ち合わせのときの連絡もメールにしている。 それがすごく…私にとっては嬉しいことで。 「あ、」 そんなことを考えていると、彼から返信がきた。 "じゃあ、駅に着く時間分かったら教えて。" 相変わらずメールは短文で、必要なことしか書かない彼。 でも、そんなの慣れたし、あまり気にしない。 メールが素っ気なくたって、彼が私のことを大切に想ってくれてるのは分かっているから。 「了解、…っと。」 返信をし終えて、ふと顔をあげると、もう少しで終点の駅に着くところだった。
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