プロローグ

6/8
前へ
/19ページ
次へ
神代はその中に入っていく。 閻魔の城は新たな死神が誕生する場であり、その名の通り閻魔大王の城である。 閻魔大王は死者の管理等を行える力があるが、その力ゆえにこの場から離れる事が出来なくなっている。 『死期監理科』 ここは、寿命が尽きた人の元へ死神を向かわせたり、悪霊や怨霊退治への仕事を死神に紹介したりする……言ってみれば 『ギルドの受付』みたいなものである。 「俺に仕事だって?」 神代は受嬢に話しかける。 「あっ、神代様お待ちしておりました!」 受付のショートヘアの女の子が対応する。 「『様』はいらない!」 「いえ、神代様は閻魔大王様のご親族様ですから!!」 神代は閻魔大王の4番目の子供であるが本人は親が王様というのが苦手なのだ。 「ハァ…兄貴達も来てるのか?」 「いえ、ほとんど、こちらにはいらしてないです。」 「なるほど、で?俺の仕事は?」 「はい、こちらになります。」 受付の女の子は少し席を外し、黒いファイルを持ってきた。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加