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「と・・・ま・・・」
起きない。
少し揺さぶってみる。
やっぱり起きない!
「ど・・・しよ・・・」
そう呟いた時、不意に会長が何の躊躇もなく冬真にガン!と頭突きをした。
「ってぇ・・・!るーくん、おはよ。かいちょーは乱暴すぎ!もう・・・こんな起こし方しないでよぉ~・・・」
なんて涙目で額を押さえる冬真は何気無く可愛かったりもする←
「お前が起きない方が悪いんだ。」
「ぅ・・・もういいよ・・・かいちょーなんて大嫌いだ・・・」
そういいながらもまだ眠いのか、少しふらつく冬真を支えつつステージに上がる。
「んぅ・・・はぁ。あ、挨拶か・・・」
くぅ・・・と伸びをして生徒側を見ると、やっとフワリと笑ってひらひらと手を振った。
いま?!
『・・・はぁ。それでは、会長からです。』
秋がそういうと、会長が立ち上がって秋と入れ替わる。
その途端に黄色い声・・・は上がらない。
会長はそういうのが苦手だからね。
『よし。じゃあ話す。
新一年、またあったな。確認だが、俺は会長の佐倉 奏(さくら かなで)だ。
担任が佐倉 隆(りゅう)になったらとことん無視してやれ。次は副会長だ。』
「おい!」
佐倉先生の声が聞こえると、会長はニヤリと悪戯に笑った。
佐倉先生と会長は兄弟で、すごく仲がいい。
二人とも天然の金髪で、セルリアンブルーの目。
この学校でも、二人は結構目立ってたりする。
・・・と、そろそろ冬真も目が覚めてきたかな?
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