で、今に至る。

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過去にちょっとだけ思いを馳せている間に、隣の扉、この学園の書記である、るーくんの部屋に着いた。 ピンポーン 「るーくーん、起きてー…」 欠伸を噛み殺して応答を待つ。 「まだ眠いのかよ。」 「んー?朝は弱いのぉ…」 ピ、と音がして、何やらシャワーの音をバックに映像が表示された。 『あ…ま…てて。じゅ…び、まだ、途中…』 液晶に映ったのはびしょ濡れの顔を目一杯に近づけたるーくん。 ここのインターホンはお風呂からも応答できるのはいいけど、カメラ機能もバッチリ付いてるからね…… 俺これ知らなくって一回全裸で出かけたのすっごい覚えてる。もちろん出なかったけど。 会長がグイッと俺を押しのけてカメラの前に立つ。 「わかった、後で迎えにくる。髪はちゃんと乾かせよ、風邪引くから。」 すっげ何だこの俺との対応の違い。 『ん…あ…がと。』 「じゃぁまたねー」 なんとなくひらひらと手を振ってから会長より先に歩いていき、次の部屋の前に立つ。 ピンポーン ……ふむ、応答がない。 もう2度ほどインターホンを鳴らして、ついでにドアをドンドンドンと叩いてみる。 「しゅーくーん!おーきーろー!」 ……まだ、応答はない。 ちょっと「今開けます」的な声聞こえた気がしないでもないけど知らない。 もう。仕方ないなぁ…… ピンポーンピンポーンピンポンピンポンピンポンピンポンp「起きてます!まったく、騒がしい」 ガチャリと扉を開けたしゅーくんは、彼にしては早い時間にもかかわらず、曇りひとつないメガネといつも通りの寝癖ひとつない短い黒髪で、制服もちゃんと身につけていた。 「まったく、毎度こうも連打されては、そろそろ壊れてしまいそうです」 「別にインターホンの応答ボタン押せばいいだけなのに…」 「は?」 「うわ怖」 「おい、茶番やってねぇで、さっさと瑠衣を迎えに行くぞ。」 いつの間にか俺たちの後ろに来ていた会長は、早くるーくんと直でお話したいようだ。 「でもさっきまでお風呂だったよねぇ?そんなに早くは出てこれないんじゃない?」 早くても、今から会長の言いつけを忠実に守って髪の毛乾かそうとしてるぐらいのタイミングだと思うんだけど… まぁ、いっか。 「もーいっかい訪問してー入っていいか聞いてみよっか?」
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