第3話

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天気予報はあてにならない。 バッチリと傘マークの予報がでていた7月21日、日曜日。 ところが、日中は快晴の猛暑。 まんまとしてやられて、予定外にドリンク類が飛ぶように売れた。 牛乳こそ、なんとか品切れは起こさなかったものの、紙パックのドリンク類は全滅。 品物がないと、お客様から苦情をもらってしまった。 品切れ続出で、歯抜けになった日配乳製品冷蔵ケースを眺めながら、僕はがっくりと肩を落とす。 そんなへこんだ気持ちをあざ笑うかのように、夜7時を過ぎた頃、にわかに雨が降り出した。 今頃になって降ってくるなんて、天気予報の馬鹿、気まぐれな空の馬鹿。
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