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あのおしゃべり好きの大森さんが逃げ出してしまうほど、今の僕には鬼気迫るものがあったのだろう。
僕は平静じゃなかった。
思わず、ため息が漏れる。
昨夜からもう何度ため息をついたことか。
僕が殺した彼女は、誰なんだろう。
プレス重機に挟まれた作業員じゃないんだろうか。
それとももっと大昔の誰かなんだろうか・・・。
頭を抱えて、机に突っ伏した。
グルグルといろんな思いが渦巻いて、脳が破裂しそうだった。
そんな状況でも、店の開店時間は待ってくれなかった。
《つづく》
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