第十五章

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「そないな内情までは知らんな、」 「ええ、それはちょっと思いついただけです。えーと、それで、廃棄物の件なんですけど…、大量の廃棄物を一気に持っていきましたか?」 「あ、ああ、そうやな…、一度に何台もダンプで持っていきよったたな。ああ、でかいユンボもダンプに乗せて持って来よってな。」 「その後。犬を育てるようになったんですね。三姉妹だそうですが、三人、見かけましたか?、あと他のご家族や従業員とか。」 「…そういえば、見てへんな…、従業員らしいのは、男が2、3人通とったようや。」 「そうですか…、ありがとうございました…。失礼いたします」と、畑野が言い、帰ろうとしたところで、 「なんや、まだおったんかいな。」と、さっきの和尚さんがやってきた。 「あ、そろそろ失礼します、ありがとうございました。」 「ああ、なんでも、3億がパアやって言っとったらしいで。」と、畑野が本堂を出たところでさっきの和尚さんが見送ってくれた。 「ありがとうございます。感謝です。」と、畑野は何度も頭を下げて帰っていった。
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