秘密のはじまり

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銀ちゃんはにやつきながら言った。…絶対予想ついてるじゃん! つーか夜遅くない。まだ7時だよ? 「銀ちゃんには関係ないもん。」 照れくさくって顔をふい、と背けた。 大人はみんな、バカにするもん。 すると銀ちゃんは妙に高めの甘ったるい声で 「銀ちゃんにも関係あるもん。副担任だもん。」 と言った。 「…それ、私の真似してるの?」 「うん。姫菜の真似だもん。」 …私、今の銀ちゃんみたいに甘ったるい声なんてしてないもん。 副担任殴っても、退学になったりしないよね? 私は無言で銀ちゃんをポカポカと殴り始めた。 徐々に力をこめていく。 「ちょ、いでっ。ごめんって!なにこれ、地味に痛いっ!」 「…。(ボカッボカッ)」 許してくれ~とペコペコ頭を下げる銀ちゃん。しょうがないから許してあげる。 こういう所が銀ちゃんが先生と思えないポイントだよ! 「全然似てないモノマネしたことは謝る。でもさ、何してたんだ?」 「答える義務、ないもん…。」 「…俺が個人的に気になるんだけど。」 銀ちゃんの瞳の色が変わる。 いつものおどけたようなんじゃなくて、すごく真っ直ぐで真剣な瞳。
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